2025-12-17
ブラウザのプライバシー拡張機能がAIを監視し、チャットを記録
ChromeやEdgeのプライバシー拡張機能が、実際にはユーザーのAIチャットを監視し、データを開発者に送信していることが明らかになりました。Koi Securityの調査によると、Urban VPN Proxyや1ClickVPN Proxyなどの4つの拡張機能が、800万人以上のユーザーのチャット内容を収集しているとのことです。これらの拡張機能は、ユーザーが訪れるAIプラットフォームに対してスクリプトを注入し、会話を傍受する仕組みを持っています。ユーザーはデータ収集を無効にする手段がなく、拡張機能をアンインストールするしかないとされています。
メトリクス
このニュースのスケール度合い
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インパクト
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予想外またはユニーク度
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脅威に備える準備が必要な期間が時間的にどれだけ近いか
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このニュースで行動が起きる/起こすべき度合い
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主なポイント
- ✓ 4つのプライバシー拡張機能が、ユーザーのAIチャットを監視し、データを収集しています。
- ✓ これらの拡張機能は、ユーザーが訪れるAIプラットフォームにスクリプトを注入し、会話を傍受する仕組みを持っています。
社会的影響
- ! ユーザーのプライバシーが侵害されることで、AI技術への信頼が損なわれる可能性があります。
- ! データ収集の手法が悪用されることで、個人情報の漏洩や悪用のリスクが高まります。
編集長の意見
この問題は、プライバシーを保護するために設計されたはずの拡張機能が、実際にはユーザーのデータを収集しているという逆説的な状況を示しています。特に、Urban VPN Proxyのような拡張機能は、ユーザーの同意なしにデータを収集し、第三者に販売することが明らかになっています。これは、ユーザーが自分のデータがどのように扱われているかを理解する上で大きな障害となります。さらに、GoogleのChrome Web Storeがこのような拡張機能を承認していることは、プラットフォームの信頼性に疑問を投げかけます。ユーザーは、プライバシーを守るために拡張機能を利用しているにもかかわらず、逆に自分のデータが収集されていることに気づかないまま使用しているのです。今後、こうした問題に対処するためには、拡張機能の審査基準を厳格にし、ユーザーに対して透明性を持たせる必要があります。また、ユーザー自身も、インストールする拡張機能の権限やプライバシーポリシーを確認することが重要です。特に、AI技術が進化する中で、ユーザーのプライバシーを守るための取り組みが求められています。これにより、ユーザーが安心してAIを利用できる環境を整えることができるでしょう。
背景情報
- i Urban VPN Proxyなどの拡張機能は、ユーザーのブラウザタブを監視し、特定のAIプラットフォームにアクセスした際にスクリプトを注入します。このスクリプトは、ネットワークリクエストを操作し、ユーザーの会話を傍受するためのものです。
- i データ収集はデフォルトで有効になっており、ユーザーが設定を変更することはできません。これにより、ユーザーのプライバシーが侵害されるリスクが高まっています。