2025-10-16
ID関連の侵害事件が後を絶たない - パスワードの問題は解決されていない
RSAの調査によると、企業は長年にわたる強力なアクセス制御への投資にもかかわらず、ID関連の侵害事件に対して後手に回っているという。パスワードの再利用、弱い認証、老朽化したシステムへの過度の信頼など、基本的な問題が依然として存在し、侵害事件の引き金となっている。ゼロトラストの実現も道半ばで、AIを活用した検知・対応の強化に期待がかかっているものの、根本的な課題解決には至っていない。
メトリクス
このニュースのスケール度合い
9.0
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インパクト
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予想外またはユニーク度
7.0
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脅威に備える準備が必要な期間が時間的にどれだけ近いか
9.0
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このニュースで行動が起きる/起こすべき度合い
9.0
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主なポイント
- ✓ 企業の多くがID関連の侵害事件に遭遇しており、その多くが業務上の損害を引き起こしている
- ✓ パスワードはいまだに主要な認証手段であり、パスワードレス化への移行は遅々として進んでいない
- ✓ ヘルプデスクの脆弱性が侵害事件の引き金となることが多い
- ✓ ゼロトラストの実現は道半ばで、一貫した適用が課題となっている
- ✓ AIを活用した検知・対応の強化に期待がかかっているが、根本的な課題解決には至っていない
社会的影響
- ! ID関連の侵害事件の増加は、企業の信頼性や評判を損なう可能性がある
- ! 個人情報の流出や不正アクセスによる被害が拡大する可能性がある
- ! セキュリティ対策の強化に伴う企業の投資負担が増大する可能性がある
- ! ID管理の課題が社会的な問題として認識される可能性がある
編集長の意見
企業は基本的なセキュリティ対策の強化に加え、ゼロトラストの実現や AI の活用など、より高度な対策を講じる必要がある。しかし、根本的な課題であるパスワードの問題を解決することが最も重要であり、パスワードレス化への移行を加速させることが不可欠である。また、ヘルプデスクの脆弱性への対策も急務である。これらの課題に取り組むことで、ID関連の侵害事件の抑制につながるはずである。
背景情報
- i パスワードの再利用や弱い認証、老朽化したシステムへの過度の信頼が、侵害事件の主な原因となっている
- i パスワードレス化への移行が遅々として進んでいるのは、オンプレミス、クラウド、サードパーティアプリケーションなど、各システムの要件が異なるためである
- i ヘルプデスクは利用者の支援を優先するため、正当性の確認が甘くなりがちである
- i ゼロトラストの実現には、アクセス権の一貫した管理と監視が不可欠だが、大規模なハイブリッド環境では依然として課題が残る
- i AIを活用した検知・対応の強化は期待されているが、根本的な課題であるパスワードの問題を解決するものではない